ガンプラのディテールアップといえば、テクニックを挙げ始めたらきりがありません。
でもやっぱり、基本となるのはモールドの製作ですよね。
今回を含めた4回分の記事でモールドについて説明します。
基本の4種類を覚えておけば、あとは想像力次第で応用自在のディテールアップが実現できます!
第3回は、「丸モールド」です。
初回の「凹モールド」は上記を参照ください。
第2回の「凸モールド」は上記を参照ください。
丸モールドの作り方
簡単なようでいて、意外と難しいのがこの「丸モールド」。
円形に彫ったり、円形に筋を入れたり。
綺麗な円形にならんっ!!
というのはしょっちゅうです。
でも丸モールドうまく使うとかなり幅が広がるんだよなー
彫った丸モールドの中に、いろいろなものを埋め込むと更にディテールアップ度が向上するし。
1.丸モールド用ツール「スピンブレード」
まずは、丸モールド彫るよっていったら、このツールははずせませんね。
ゴッドハンドの「スピンブレード」です!!
まあ、なくてもできるっちゃできるけど、あった方がやり易いよね。
昔はドリルと彫刻刀でやってたけど、今はこれが手放せませんよ。
もっと言うなら…
本当は、「スピンモールド」の方が、作り易そうなんだけど…
あれはちょっと高いからなー。持ってないんだよね…
ということで。
「スピンブレード」で丸モールド作ります。
手順はこんな感じで。
1、まずは、ケガキ針で穴の中止を決める。
2、ドリルで軽く跡をつける。
3、スピンブレードで整える
まずは、ケガキ針で、円の中心をビシッと決めます。
この円の中心はガイドテープなんかを使ってしっかりと位置決めしとく方がいいね。
ココがずれてたら、どうにもしようがないからね。

つぎに、ドリルでスピンブレードを入れるためのガイドを作ります。
この時に、穴を開けてしまわないこと。
開けてもいいけど、後で蓋をする作業が増えるので、ワタシは開けないことが多いですね。
「スピンモールド」の場合は、
ブレードの先にセンターガイドがついているから、中心がずれないんだけど、
「スピンブレード」の場合は、センターガイドがついてないから、ドリルでちゃんと跡をつけておかないとブレードが滑って、綺麗な円にならないんですね。
だから、このドリルでガイドを彫っておく作業が、丸モールド作りでは一番重要なところ。

最後に、スピンブレードで穴を綺麗に整形します。
イメージ的にはこんな感じやね。

モールドの窪みが平らになるように、そっとスピンブレードを回転させます。
そっとね。
すると。
ほらできた。

2.パーツ埋め込み用の丸モールド
丸モールドは、凹みをつくるだけでもいいんだけど、
ここに何かパーツを埋め込むともっと情報量が増してカッコイイ!
例えば、WAVEとかコトブキヤからでてるモールドパーツや金属パーツを埋め込むとぐっとくるよね。
そんな時は、単に丸モールドを彫るだけじゃなくって、面取りビットで少しモールドのフチを広げてやると、パーツを埋め込んだ時にカッコよく見える。
このひと手間が結構大事。

これを、面取りビットをくるくるさせて、フチを削るとこんな感じ。

でもって、埋め込みパーツを乗っけるとこんな感じになる。
ちょっと削り過ぎたかな…

面取りビットを使った場合(上)と穴にそのまま金属パーツを乗っけた場合では、見栄えが違う。
面取りビットの方は、フチを削った分金属パーツのおさまりが良くなっているよね。
せっかく金属パーツを使うんなら、ひと手間かけたいよね。

3.スジボリだけの丸モールド
次に、スジボリだけの丸モールドってのもあるよね。
でもさすがに円はフリーハンドでは彫れないから、
ガイドが必要ですね。

これに沿って、ケガキ針なんかで筋を入れると。
こんな感じになる。

そしたら、中の円形の凸部分のフチをデザインナイフなんかで、面取りしてやって、
BMCタガネで、中心にマイナスの筋を入れるとマイナスリベットができる!

4.丸モールドの組み合わせ
丸モールドは、大きさと深さを変えて組み合わせるのも面白い。
ただこれなー。
ホントはスピンモールドでやりたいんだよねー。
スピンブレードだと中心をずらさないっていうのがかなり難しいんだ。

丸モールドは特に応用の範囲が広そうだから、もっと研究しないとね。
今回は、「丸モールド」について説明しました。
次回は、「段落丸モールド」について説明します。