スジボリ・裏打ち・エッジ出しという言葉を知っていますか?
この記事では、知っているようで意外と知らないガンプラを製作する上で知っておいきたいディテールアップの専門用語について解説しました。初心者の方必見です。
ここまでの流れはこんな感じでした。
1.ゲート処理
2. パーティングライン消し
3.肉抜き穴埋め
4.ヒケ処理
5.ダボ穴処理
6.後ハメ加工
7.合わせ目消し
大変な加工が続いてきましたが、ここから先は、やってて楽しいディテールアップ加工です。
私はここが一番好きなところです。
ディテールアップの三大加工
この記事では、ディテールアップの為の基本加工として「スジボリ」・「裏打ち加工」・「エッジ出し」の3つの加工について書きます。
ガンプラのディテールアップと言ったら、それはもう果てしないくらいの手法があります。
やり始めたらきりがありませんし、場合によっては飽きてくるので、どこまでやるかを決めてから始めるのが良いと思います。
工具を用いたテクニックについての記事は、サイト内の別記事に詳しく載せましたので、そちらを参照ください。
1.筋彫り(スジボリ)
プラモデルのパーツの表面には、機体のパネルラインを再現するのに微細な溝が彫られています。
パーツの情報量を上げるこの微細なラインは、最初からパーツに入っているものもあります。
しかし、ガンプラ製作技術が上がり、より美しい機体にしたいと思うようになるについれて、パッケージ通りのデザインに近づけたり、あるいは、オリジナルのデザインで情報量を加えたりするために、新たに溝を追加することも出てきます。
このように、もともとある溝を深堀したり、新しく溝を追加することを筋彫り(スジボリ)と言っています。
スジボリは、一般的にけがき針やタガネという道具を使って彫ります。その道具と手法はさまざまです。
技術を習得するのに少し時間がかかるので、自分に合った方法を探して、いいなと感じたら技術を高めていくのが良いと思います。
このスジボリは、少しの手間で、作品の見栄えがぐっと変わってくるので、ガンプラ製作の中でもメジャーな加工です。
確かに、本当に満足のいくスジボリは私も難しいと常々思っていますが、ちゃんとした方法を知り、時間をかけて丁寧な作業を心がければ、誰でもスジボリが楽しめるので、パチ組で完成させたいという方も、ぜひチャレンジしてほしい加工です。
2.裏打ち加工
「裏打ち」という加工は、最近は2つの意味で使用されています。実際に行う作業は似ていますが、加工の意味が少し違うので、注意が必要です。
一つは、改造の過程で、パーツ表面のボリュームを少なくしたり、窪みを設けたい場合などに、パーツを削り過ぎて穴が開いたり、強度が落ちるのを防ぐために、パーツの裏側にパテやプラ板等で補強しておくことを「裏打ち」と言います。
もう一つは、パーツの裏側にある肉抜き穴や窪みに、細工を施したプラ板を貼ったり、パテを詰めた後にスジボリをいれてたりすることでパーツの裏側の情報量を上げ、美観を向上させることを「裏打ち」と言います。
すなわち「ディテールアップ」を前提とした加工です。
基本的には、あまり見えない部分に施す加工なので、必ずしも必要な加工ではありません。
しかし、見えない部分までこだわっていくことで、ガンプラ製作のスキルが向上し、作品に対して強い愛情もわいてきます。
加工の方法はいくつかありますが、慣れると、それほど難しい加工ではないので、ワンランク上のガンプラを製作するために、積極的にチャレンジしていきたい加工です。
3.エッジ出し
エッジ出しは、簡単に言うと、ヤスリなどの工具を使用して、パーツの角をよりはっきり出し直す作業です。
ガンプラのパーツは、安全面へ配慮から、わざと角に丸みをもたせていたり、「バンダイエッジ」と呼ばれる特殊な面構成を採用していたりします。
しかし、このエッジ部分に丸みがかかっていると、組み立てた時に機体のメリハリが失われて、なんとなくオモチャっぽい感じに見えてしまいます。
そのため、より完成度の高いガンプラを作るためには、本来のあるべきエッジの形状にパーツを加工する必要があります。
上手なモデラーさんの作品を見ると、パーツのエッジがキレッキレでシャープなものが多いのですが、これらはみな丁寧にエッジ出しされた作品です。
まとめ
私が個人的にディテールアップの基本だと考えている3つの加工を紹介しました。
これ以外にも「モールドの追加、彫り直し」、「プラバン加工」などいろいろとありますが、ここで挙げた3つすら極めるのは非常に難しい加工です。
あれもこれもとやらなければいけないことが増えていくのがガンプラです。
ただ、最初から、あれやこれやと考え出すと気が重くなってしまうので、まずはここまで!と決めて処理を進めていくのが良いのではないでしょうか?
これらの処理については、別項目で記事していますので、そちらも参照ください。
では、基本のディテールアップ加工まとめです。