ゲート処理やってると…
ありますよね「白化」…
まあ、あとから色塗っちゃえば気にならないんだけど…
無塗装派のモデラーにとってはすっごく嫌でしょうね。
そりゃあ、高いニッパーとか、ゲート処理を丁寧にやれば、それなりに仕上がってはくるけど。
ガンプラ一体組み上げようと思ったら必ず出ますわな。
どんなに気をつけていても起こってしまうこの白化現象。
まずはこのメカニズムからしっかり把握しておかないとたぶんすっきりしませんね。
ということで、そのあたりから説明していきます。
タイトルにもあるように
「白化」は、「出さない」、「見せない」、「気付かせない」が大事
です。
白化とはなにか?
そもそも白化ってなに?
っていう人もいると思う。
これです。
ゲート処理やってるとあるでしょう?
凹凸があるわけじゃないんだけど、なんか白っぽくなって嫌だってゆうあれですよ。

ランナーだって曲げると普通に白くなるよ。

なんで白く見えるの?
例えば、ランナーを曲げてみるとよくわかる。
ランナーの外側は曲げることで、組織が左右に引き伸ばされますわな。
この時、ランナーを構成するプラスチック素材の単位当たりの組織量が低下しているわけですよ。
ランナーの内側は曲げたところに向かって組織が圧縮されていくから、
組織密度が高くなっている状態。
内側の圧縮された部分が、他の部分より濃い色にみえるのはそういう訳。
これはプラの成型色によっても見え方が違うからなんとも言えないけど。
つまり、伸びたところはプラの密度が低下している状態。
スカスカになっているわけです。
だから白く見えるんですね。
ということはですよ。
逆に言えば、密度が低下している部分の密度を上げてやれば、白化した部分の白い見え方が緩和されるということ。
ただ、完全には元に戻らないから、あくまでも改善って感じだけどね。。
白化の解消方法1「白化を出さない」
でちゃった「白化」はなんとかするしかないけど、
まずは「白化」させないことが大事ですよね。
白化はパーツの切り出しの時に多いから、ここで注意しないとね。
1.できるだけ細いゲートから切る
ランナーからパーツを切り離す時も順番を意識することが大事。
やっぱり太いゲートは最後に残したい。
なぜって?
細いゲートを最後に残すと、パーツの重みで切断する前に折れたりちぎれたりする確率が上がるからです。
だから、細いゲートから切り離していくのがセオリー。
せっかく白化をなくそうとして、きれいに切ろうとしてるのに、
折れたりしたら目も当てられんよ…
折れたら間違いなくパーツに白化が発生しますから。
でも結構やっちゃうんだよなー。

2.ゲートは2度で切る。
ゲートの切断の基本は「2回切り」。
もちろん、3回でも4回でも細かく切ればそれだけ白化は抑えられるはずです。
ニッパーでもデザインナイフでもいいけど、
とにかく、いきなりパーツ側の根元で切断するのは絶対ダメ。
いきなり根元から切断するんじゃなくて、少しゲートを残して切断すること。
1~2mmくらい残すといいと思います。
「3ミリはいるな」とか「5mmは残して!」って人もいるけど、
その辺は個人の裁量で。

ワタシの場合はこんくらいかな。
3.刃の入れ方に注意して!(ニッパーの場合)
この辺は感覚的にやってる人が多いと思うから、敢えて言わんでもって気がするけど。
ニッパーとデザインナイフじゃ、刃の入れ方が違うよね。
まずはニッパーの場合。
これはダメな刃の入れ方。

ニッパーはほとんどが両刃だから、2つの面から刃が入るよね。
だから、ゲートの長辺に刃を入れた方がいいと思う。
この方がパーツへの圧力が分散されて、白化が起きにくい。
だから、長辺を挟む刃の入れ方がいいと思うよ。

ニッパーはもちろん切れ味のいいやつね。
薄刃ニッパー推奨。
で、やっぱり高いのは切れ味がいいよ。
4.刃の入れ方に注意して!(デザインナイフの場合)
一方でデザインナイフは、ゲートの両方からいっぺんに刃を入れるわけにはいかないから、ニッパーとは刃を入れる面が違うと思う。
デザインナイフの場合は、
ゲートの短辺から刃を入れた方がゲートの付け根にかかる圧力の範囲を狭くできて、その分白化の範囲を押えられると思う。
因みに下図は、ダメな刃の入れ方。
これだとゲートが切れる前に、根元から折れちゃうよ(笑)

で、これがゲートの短辺から刃を入れる良い入れ方。

5.ゲートを残してやする
これはワタシの個人的な意見だけど。
とにかくゲート処理は、どんなにいいニッパーでも、ニッパーだけで処理しない方がいい。
ちょっとだけゲートを残してデザインナイフでチビチビ削るのが一番早い方法かな。
だけど、やっぱりこれだとゲートの根元に圧力がかかるからちょっと残っちゃうんだよね。
白い跡が。
なので。
もういっそ、ゲートをちょっと残してやすりで削るのが一番綺麗かなと思う訳です。
コンくらい残して、

やすると、

こうなる。
まあ綺麗やね。
つっても、今思ったあなた。
そのとおり。
ゲート跡全部にこれやんのかってことなんだけど、これは確かに辛いと思う。
だって、ワタシはやらないもん 笑
正直、塗装しちゃうから、ニッパーとデザインナイフで仕上げることが多いね。
じゃあ、白くなったところって、もうなんともなんないのってはなしなんだけど。
解消する手はいくつかあるよね。
それはこちらの後半戦で紹介します。