全8回にわたってお伝えしている「HGUC YMS-15ギャンREVIVE版」製作の第7回です。
第5回はコチラです。
第6回はコチラです。
HGUCギャン製作もいよいよ第4コーナーに差し掛かりました。
今回は、エナメル塗料によるスミ入れとメタルパーツを埋め込んでのディテールアップ編です。
エナメル塗料ですが…
水性塗料との相性は決して良くはありません。
折角きれいに水性塗装できても、ここで手を抜くと全てが台無しです。
まだまだ我慢が続く試練の第7回です!
エナメル塗料によるスミ入れ
スミ入れには、エナメル塗料を使っていきます。
はみ出しなどの処理が容易なので、エナメル塗料でのスミ入れは比較的簡単です。
はみ出したところは綿棒にエナメル溶剤を塗布してふき取るだけです。
ラッカー系塗料、水性塗料の上にエナメル塗料を乗せても基本的に混ざることはありませんので、
この性質を活かしてエングレービン塗装などを行うこともできます。
水性塗料とエナメル塗料
まずは、水性塗料とエナメル塗料の関係から。
3種の塗料の塗り重ねの関係を表にするとこんな感じになります。
水性塗料は、基本的にどんな塗料の上にも塗り重ねができます。
反面、水性塗料の上に他の塗料を塗り重ねることは基本的にNGです。
厳密にいうと。
水性塗料の上にエナメル塗料を塗り重ねるのは▲になっています。
ここはグレーゾーンなんです。
これは実際に塗り重ねてみると実感すると思います。
ダメじゃないけど…
やっぱり綺麗じゃない… みたないなことが分かるんです。
エナメル溶剤で水性塗料の表面をこすると、若干ですが、はげます。
色落ちするんです…
なので、水性塗装した上にスミ入れする場合は、慎重にやらないと台無しになります。
そういう微妙な状況でのスミ入れです。。
エナメル塗料とパーツの破損!?
ちょっと話は変わりますが、
エナメル塗料をプラ材に直接塗布すると破損するっていう話、、
あれはホントです。
スジボリしたところにそのまま流し込むとすぐ割れます。
ということで実験です。
プラパーツにエナメル用の溶剤を塗布してしばらく置いときます。
左のプラ棒の真ん中あたりには少し深めのスジボリが入っています。
右のパーツは非常に薄い部分があるパーツです。。
エナメル溶剤に浸して20分ほど待ちます。
すると。
プラパーツを持ちあげてちょっと力を入れると、マジで割れます。
割れるっていうか、砕けるに近い気がします…
エナメル塗料とプラ材のこの相性の悪さ…
おおぉ…
エナメル怖ぇ…
トップコート
さて。
話を戻します。
水性塗料とエナメル塗料の相性の話です。
水性塗装の上にスミ入れをして、そのはみ出し部分をエナメル溶剤を付けた綿棒で擦ると…
実際のところちょっと力を入れると色落ちします。
しばらくやってると、「あれっ?これ色落ちてるじゃーん(泣)」。って感じです。
なので、ワタシの場合は、
水性塗料の上にスミ入れする場合、まずは、トップコートを吹きます。
水性塗料の上に、コーティングをしてやろうというわけです。
もちろん、このコーティング自体も水性なので万全ではありません。
ただ、水性塗装の上を直接エナメル溶剤をつけた綿棒でこするよりはましという感じです。
エナメル塗料は、はみ出しを溶剤で簡単にふき取ることができるというのがいいところです。
しかし、水性塗料に使用する場合、
ラッカー塗料の上でするのと同じように思い切ってはみ出すようなことはやめた方が良いかもしれません…
エナメル塗料とスミ入れ
スミ入れに使用するエナメル塗料と溶剤です。
今回はオーソドックスにブラックを使用します。
スジボリを施した部分、凹みモールを追加した部分にエナメル塗料でスミ入れをしていきます。
後からはみ出しをふき取れるとは言っても。
あくまでも「被膜の弱い水性塗料の上」であることを忘れてはイケマセン。
出来るだけはみ出さないことが重要ですね。
流し込みには、塗料の瓶についている刷毛を使っても良いですが。
これはみ出すんですよね…
けっこうはみ出ちゃう。
水性派には辛い…
なので、ワタシはタミヤの面相筆の極細の筆を使ってスミを流し込むことが多いです。
では、早速スミ入れです。
こんな感じで入れていきます。
まずはシールドから。
ん??
ちょっと違いが分かり辛いか…
ちゃんと入ってます。
足とか分かり易いかな…
どんどん入れていきます。
機体の色が濃いのであまり目立ちませんが…
ちゃんと入っています!
因みに、ビームサーベルも塗り直しました。
ちょっと地味だったんで。
寒色系ばかりだと映えないので、暖色系でアクセントをつけます。
これで、スミ入れは完了です!
メタルパーツはめ込み
さて。
ようやくです。
メタルパーツをはめ込んでいきます。
とりあえずモノアイから。
やはり目が入ると違ってきますね!
2.5mmのスピンモールドで窪みをつくってモノアイをはめ込んでいます。
肩にはマイナスパイルを埋め込みます。
前部スカートにはメッキビーズを。
だいぶんいい感じになってきました!
比較したくなるんです。
ほぼ自己満ですが…
メタルパーツがあんまり目立たんけど…
スミ入れしたのもほとんど目立たんけど…
ワタシは気にしない!!
試練の第7回 まとめ
これで、スミ入れとメタルパーツの埋め込みは完了です。
エナメル塗料は、ラッカー系、水性を問わず他の塗料に干渉しませんので、ラッカー系、水性塗料を使った塗装の後に使用することが多いと思います。
はみ出しなどが簡単に処理できるので、初心者の方でも取り扱い易い塗料かと思います。
ただし、やはり水性塗料の上でスミ入れを行う場合は、要注意です。
トップコートなどでコーティングしてからスミ入れすることをお勧めします。
また、エナメル塗料は、パーツに直接塗布するとパーツを破損させてしまう性質があります。
この点も要注意ですね。
次回はいよいよ最終回「デカール・エングレービングシール編」です。